ツユクサ類の発芽個体では,その種子が地表からどれくらいの深さに置かれていたのかを判断することができます。個体を抜き取ると,細い糸のようなものが種子から伸びています。これを『子葉中節(ひも)』と言います。この長さは種子の置かれた土壌表面からの深さと同じ長さになります。なので『子葉中節』の長さがそのまま「出芽深度(出芽した時の種子の深さ)」を示します(写真はどちらもマルバツユクサの出芽個体)。 一般に,種子の大きさと出芽深度は比例しており,種子が小さいと浅い場所からのみ出芽し,種子が大きいとある程度深い所からでも出芽できます。子葉中節の長さから,マルバツユクサでは土壌表面からの深さが約7cmから出芽できたことが分かっています。 写真のようにたくさん出芽していると,それぞれの個体を引っこ抜いて子葉中節を見るだけでも面白いですよ。